Complete summary 9 !
検証するにおいて、牧野伸顕氏の採決は、まさしく「伝説の採決」だけれど、
先の大戦の発生間際に時の松岡洋右外務大臣の行った採決は、どう考えても、
イカレた行為であり、精神鑑定が必要な行為だと思う。
それではどこがどう違うのであり、松岡外書の採決は何処が間違っており、
どの様に反省するべきかを点検しなければ、オカダブーだ!
両者の採決の違いを検証する事にしよう。
まず、牧野伸顕氏の採決は、国際連盟の規約に人種差別撤廃を盛り込む事を主眼としてお
り、国際紛争の遠因は人種と宗教の問題にあるのだから、
国際連盟規約に人種差別の問題を盛り込むのは必然という事であるから、
国際社会の洗練という流れにおいて、全くもって正論だと思う。
同時に指摘できる事実として、牧野氏に一行は相当な下準備をしている中で、
過半数の国から賛成を取り付けている。
全会一致をもって不採用になったのだけれど、
反対する国の中で目を引く意見があった。
牧野氏の人種差別撤廃の動議は、国際連盟発足直後に発せられており、
その理念は理解できるけれど、国際連盟の健全な運用と実績を重ねる中で、
実現させる動議ではないのか?というものだ。
すなわち国際連盟が発足したばかりだから、ますは連盟を成熟させてからーー、
というものだ。1理あると思う。
全会一致を持ち出し、実質保留にした方が実利的だったとも言える。
一方において、松岡洋右外相の採決はいくら考えても合理性が見いだせない。
満州、すなわち中国東北部を国際管理地域にする事に対しての採決だけれど、
松岡外相は事前に下準備をしている形跡は全くない。
採決しても結果は見えているのだから、イギリスが必死になって説得している。
すでに国際連盟は満州を国際管理にーーー、と結論を出している。
松岡外相は全てを振り切り採決を強行した。
結果は42対1対1.おバカとしか言いようがないだろう!
大いに反省するべきだと思う。
それではどこをどう反省するべきか?
まず第1に、すでに国際連盟の実質的な結論が出ている案件を採決するという事だ。
どうしても採決をしなければならないのなら、したたかに下交渉をしてからだ。
1対1の1はタイが棄権している。
棄権した理由は、1、タイの外務大臣の体調問題、2、タイの人達の無関心、
3、若干においてタイが日本にエールを送る。この3つしかないだろう!
この事は読者諸氏も同感されるはずだ。
3の点から反省点を見出してはいけない!
なぜなら、日本の自己満足に陥り、終了してしまうからだ。
だとするなら、第2のやる気が無かったという点において絞り込むしかない!
当時の世界の国々で、極東の問題、満州、中国の問題に詳しい国は多くなかっただろう。
どっちでもいい、あるいは国際連盟のベクトルが出されているならーー、
という流れになった事は当然だ。
松岡外相の採決の失敗はここに尽きると思う。
松岡外相の採決はともかく、
牧野伸顕さんの人種差別撤廃の動議が出されて本年でjust100周年だそうだ!
牧野伸顕氏及び牧野氏の動議についてブログをまとめる事ができた事は非常に嬉しい。
偶然だったか、神様の暗示であったかもしれないけれど、とても意義深い事だと思う。
花のがくと
0コメント