Complete summary 12 !
従前の見解において、当時、米国が日本の憲法問題をスピードアップして、
事を進めたのは、昭和天皇の東京裁判での訴追問題があったからだとされている。
違うんじゃないですか?私そう思いますよ。
今から思うと、昭和天皇の訴追問題は、マッカーサー元帥、キーナン主席検事の
起訴裁量の問題であるし、それ以前として、昭和天皇は日米の開戦に際し、
必死になって反対しているからだ。事実として。
それなら、ポツダム宣言の履行に伴う矛盾点と解するのが普通だ。
さて、米国の顔面蒼白状態は続く中で、米国は必死になって他の憲法草案を探したようだ。
そこで鈴木安蔵氏とそのスタッフ達の憲法草案に辿り着いたようだ。
鈴木安蔵氏の憲法草案は大変優れている。
鈴木氏自身が世界中の憲法をと取り寄せ集大成を行うという作業に人生を捧げているから
だ。素晴らしいと思う。鈴木氏の憲法草案は日本文だったかのしれないし、英文であったか
もしれない。日本文であったにしても、当時、米国には、ベアテシロタ氏を筆頭に日本語に
堪能な人が多くいたのだから、翻訳は容易だっただろう。
確実に指摘できる事は、米国は英文で日本政府に推薦している。
推薦したという表現にしたけれど、そうでなければ、ポツダム宣言不履行になるからだ。
私は思う事がある。米国は鈴木氏の憲法草案を当時の日本政府に推薦する直前、
昭和天皇と相談したのではないかと思う。そうでなければ、当時の日本政府を説得する事は
不可能だろう!また日本の新しい憲法を昭和天皇と相談する事なしで進めるとは思えない。
確証はないけれど、あったとしても決して表面には出ないだろう。
いずれにしても1週間、9日間という日数は日米両政府が鈴木氏の憲法草案をチェックした日
数であり、水面下では昭和天皇の同意があったのだと思う。
日本国憲法は優れていると思う。神聖にして侵すべからずから、日本国民の統合の象徴とし
たのだから、日本人は天皇制について自ら答えを出したのだ!画期的だと思う。
鈴木安蔵氏については、戦前、戦中ほとんど無名だったというより、
やや危険分子の立場に置かれている。
ゆえに米国は日本国憲法を推薦する時、鈴木氏の名前を出さなかったのでないか?
日本政府のアレルギー反応を増大させ、返って説得が困難になりますからね。
私は決して左翼思想の持主ではないけれど、冷静かつ客観的に見て、文章、表現力において
日本国憲法は世界で最も優れていると思う。唯一の問題が自衛隊の明記だ。
鈴木安蔵氏の事を、自由民権のの流れの人だという見解があるけれど、
自由民権とは薩長土肥政府が未だ国会を開催していなかった頃、国会の開設を目的として
発生した運動であるから、それは違うという事になるだろう。
鈴木氏の生涯を分析すると、端的に言えば憲法学者、世界中の憲法やそれに付随する文献や
思想を集大成した人と解するべきだ。
結論において、日本国憲法は米国の押し付けなどでは決してなく、
日本人の感性によって作成されており、なおかつ、最良にして上質なのであるから、
我々日人は日本国憲法に崇高なプライドを共有するべきだと思う。
花のがくと
0コメント